
屋根は材質によって劣化の仕方が大きく違います。
ここでは代表的な3種類の屋根材——スレート屋根・トタン(金属)屋根・瓦屋根——の劣化例を分かりやすく説明します👇
🧱【1】スレート屋根(コロニアル・カラーベスト)
🏠 一般的な住宅で最も多いタイプ
● 主な劣化症状
| 劣化段階 | 状態 | 原因・特徴 |
|---|---|---|
| 初期(5〜7年) | 色あせ・チョーキング | 紫外線・雨で塗膜が分解 |
| 中期(8〜12年) | 表面のひび割れ・コケ発生 | 防水機能の低下で吸水する |
| 末期(15年以上) | スレートの反り・割れ | 内部の水分膨張や凍結膨張によるダメージ |
💬 放置すると…
→ スレートが割れて下地まで水が入り、雨漏りの原因に。
→ 最終的には「カバー工法」や「葺き替え」が必要になります。
🔩【2】トタン・金属屋根(ガルバリウムなど)
🏠 倉庫・工場・古い住宅などで多いタイプ
● 主な劣化症状
| 劣化段階 | 状態 | 原因・特徴 |
|---|---|---|
| 初期(5〜8年) | 色あせ・小サビ | 表面塗膜の劣化 |
| 中期(10年前後) | サビの拡大・塗膜剥がれ | 雨水が直接金属に触れる |
| 末期(15年以上) | 穴あき・腐食・雨漏り | 錆びが内部まで進行 |
💬 放置すると…
→ サビ穴から雨水が侵入し、野地板や下地が腐る。
→ 「部分補修」では済まなくなり、張り替えが必要に。
💡特にトタンはサビに弱いため、**定期的な塗装(5〜8年おき)**が重要です。
🧱【3】瓦屋根(和瓦・セメント瓦)
🏠 耐久性が高く、日本家屋に多いタイプ
● 主な劣化症状
| 劣化段階 | 状態 | 原因・特徴 |
|---|---|---|
| 初期(10年〜) | 色あせ(主にセメント瓦) | 表面塗膜の劣化 |
| 中期(15〜20年) | ひび割れ・ズレ | 地震・風・経年による動き |
| 末期(20年以上) | 下地の防水シート劣化 | 水が内部に入り雨漏り発生 |
💬 放置すると…
→ 見た目は丈夫でも、下地(ルーフィング)が寿命を迎える。
→ 瓦を再利用しても、防水層の交換が必要になります。
🪄【まとめ:屋根材別 劣化の特徴と塗装目安】
| 屋根材 | 主な劣化 | 塗装目安周期 | 放置した場合のリスク |
|---|---|---|---|
| スレート | 色あせ・ひび・反り | 約10年 | 雨漏り・葺き替え |
| トタン(金属) | サビ・穴あき | 約5〜8年 | 腐食・張り替え |
| セメント瓦 | 色あせ・表面劣化 | 約10〜15年 | 下地腐食・雨漏り |
| 和瓦(釉薬瓦) | 基本不要(点検のみ) | 点検5年ごと | 下地の劣化 |
🔧 ポイント
- 屋根塗装は「美観維持」だけでなく「防水・防サビ・延命」のため。
- 材質に合った塗料選び(遮熱・フッ素・シリコンなど)で耐久性が変わります。

